大河ドラマのテーマ曲の指揮は誰が多く務めているのか?
明けましておめでとうございます、とってぃです!
今年最初の投稿は、調べ物で行きたいと思います!
さて、いよいよ明日9日から、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が始まりますね!
私自身、大河ドラマも三谷幸喜作品も大好きなのでとても楽しみなのですが、そこで気になることの1つがテーマ曲です!
大河ドラマのテーマ曲は毎年N響が演奏することが恒例となっており、指揮は毎年違う方が務めています。
そこで、大河ドラマのテーマ曲の指揮は誰が多く務めているのか、過去の作品情報をwikipediaで探しながら調べてみました!
過去作のうち、1963・64・93年はN響によるテーマ曲演奏が無かったため、それ以外の58作が対象となります!
このうちベスト5を取り上げると、こんな感じになります!
第4位:森正・岩城宏之(5回)
共にN響の正指揮者も務めた2人が5回という結果に。森さんは初期の頃の作品が多く、岩城さんの方は特に2002年の「利家とまつ」が印象に残っています。
現在も正指揮者に名を連ねる外山さんは特に最初の方に連続して指揮を担当。下野さんは最近の作品で登場する頻度が高くなっています。
第1位:尾高忠明(7回)
1978年から長年にわたって担当し、最近では昨年の「青天を衝け」を主人公の曾孫として指揮したことで話題になった尾高さんが堂々の1位。2013年「八重の桜」での坂本龍一さん作曲のテーマ曲も力強い演奏でした。
いかがでしたでしょうか?
個人的には、来期から首席指揮者に就任するルイージさんがどこかのタイミングで指揮してくれないかな…?という期待を持っています。
それではまた!
2021年クラシック公演鑑賞振り返り
こんばんは、とってぃです!
最近仕事の方が忙しくてなかなかコンサートにも行けず、結局第九は諦めてしまいました…。
さて、今年も残りわずかということで、今年1年間のクラシック公演鑑賞を振り返りたいと思います…!
(オケの公演はメイン曲のみ記載)
4/4夜鳴きうぐいす/イオランタ@新国立劇場
5/22東響&ノット:マラ4@オペラシティ
6/6N響&井上:ベト3@サントリー
6/27東響&飯森:ブル7@ミューザ
9/19東フィル&チョン:ブラ3・4@Bunkamura
9/26N響定期&沼尻:マラ1@東京芸術劇場
10/17N響定期&ブロム翁:ニル5@東京芸術劇場
10/26ブレハッチリサイタル@ミューザ
11/14N響定期&沼尻:シュミット2@東京芸術劇場
オケ公演9回、オペラ公演7回、ピアノ公演1回でした。行き過ぎですね…笑
今年はムーティやチョン・ミョンフン、ブロムシュテットといった巨匠によるタクトさばきを数多く目の当たりにすることができて印象に残ったのと共に、オペラについても、様々な国や作曲家の演目を観ることができました。
この他にもウィーンフィルやツィメルマン等、有名アーティストの来日公演があったのですが、日程が合わなかったりして見送ることにしました。
また、やはりコロナ禍ということで、予定されていた演目や演奏者が変更になるという事態が相次ぎました。特にオミクロン株の出現以降は外国人の新規入国が禁じられており、今後もかなりの予定変更が予想されます。
ただ、その分日本人演奏家がプロオケ等のステージに上がる機会が多くなっていてそれぞれの持ち味を発揮してくれており、そういった意味では新たな発見も多くあった1年となりました。
来年はどのような1年になるのでしょうか…?
それでは皆さん、良いお年をお迎えください!
11/21ニュルンベルクのマイスタージンガー@新国立劇場
こんばんは、とってぃです!
一昨日のことになりますが、新国立劇場でワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を観ました!
待ちに待った、という言葉がまさにふさわしい公演でした。というのも、元々昨年6月に予定されていた公演が新型コロナの影響で中止、その後今年8月に東京文化会館で予定されていた公演も関係者の発症により中止と、2度の中止を経てようやく開催が実現できたからです。
私はワーグナーが好きでよく聴くのですが、実は劇場にワーグナー作品を観に行くのは2019年新国「タンホイザー」以来2度目でした。東京で「マイスタージンガー」が上演されるのは16年ぶりとのことで、次にいつ観に行けるかわからない、ということで非常に楽しみにしていました。
ワーグナーということもあってか、お客さんはいつもと比べるとご年配の方が多く、私のような若輩者は少なかったように思います。
公演時間は2度の30分休憩を含めると何と6時間弱の長丁場。14時開演だったのですが劇場を出るときには20時を回っていました。(座りすぎてお尻の骨が痛くなりました…)
そんなマイスタージンガーですが、一言でまとめると、歌手もオケも幕が進むごとに調子がどんどん良くなり、時間の長さを感じることのない素晴らしい公演でした!
(3幕が時間としては一番長いはずなのに、体感としては一番短く感じられたのは演奏者の調子が上がったからでしょうか、それともワーグナーの作曲が巧みだからでしょうか…?)
【内容について】
そもそも音楽やあらすじ等をあえて予習せずに行ったのですが、「タンホイザー」の時と同様、あまりに有名な前奏曲で出てくるメロディが劇中でライトモティーフとして多用されているため、「このメロディはこういう意味があったのか!」という種明かしの連続を体験するようで楽しかったです。
また、劇中に「トリスタンとイゾルデ」の冒頭の和声が登場したり、ザックスがベックメッサーの歌をハンマーで邪魔する場面の音楽が「ジークフリート」1幕の「鍛冶の歌」に似ていたりと、ワーグナーの他の作品との関連も見られるという面白さもありました。
物語としては、ザックスに導かれるヴァルターの成長という流れによって提示される、「それまでの伝統や形式を重んじつつ、新たな才能や考え方もうまく採り入れることが重要」というコンセプトが、このマイスタージンガーの世界だけでなくどの分野においても通ずる概念に思えて素敵だなと思いました。
【歌手について】
外国人歌手については、まずはハンス・ザックス役のトーマス・ヨハネス・マイヤーさんがとにかく安定していました。特に3幕はほぼ出ずっぱりなのによく体力がもつな…と感心してしまいました。
ヴァルター役のシュテファン・フィンケさんは、最初の方は音程が定まらなかったり声が出にくい場面もありましたが、次第に調子が出てきて3幕の「栄冠の歌」にしっかりとピークを合わせてくれました。
ベックメッサー役のアドリアン・エレートさんは演技の上手さが光り、情けなく敗れ去るベックメッサーをコミカルに演じてくれました。
邦人歌手の中では、豊かな歌声を披露して揺れ動く感情を見事に表現してくれたエーファ役の林正子さんや、明るく伸びやかな歌声が役にピッタリで、長丁場の歌もバテずに歌い切ったダーヴィット役の伊藤達人さんが印象に残りました。
なお合唱団は毎度のことながら安定した出来でした。
【オケ・指揮者について】
いつも思うのですが、都響の弦って何故あんなに太くて力強い音が出るのでしょうか…?その特徴が、ボリューミーな管楽器と相まってワーグナーにピッタリでした。
前奏曲が特にそうだったのですが、全体的にゆったりしたテンポで、ワーグナーならではのスケール感を見事に表現してくれました。
【演出について】
イェンス=ダニエル・ヘルツォーク氏による演出は、舞台が劇場に替わっていて、劇場の中に劇場があるという不思議な空間になっていましたが、特に破綻しているところはなく自然な読み替えがされていたと思います。
また、回り舞台を使うことで、例えば劇場の舞台を前後両方の視点から見せたり、舞台転換をスムーズかつ視覚的に楽しく見せてくれたのも印象的でした。
ラストのシーンでちょっとしたハプニング演出があったのですが、ラストでそのような演出が起きると個人的には音楽を素直に楽しめなくなってしまうので、あまり好きにはなれません…。(最近の新国で言えば、カタリーナ・ワーグナー氏の「フィデリオ」然り、アレックス・オリエ氏の「トゥーランドット」然り…)
因みに今回の鑑賞で、「さまよえるオランダ人」以降の主要ワーグナー作品はDVD等の映像での鑑賞も含めると、残すところ「パルジファル」のみ未鑑賞となりました。こちらは来年びわ湖ホールと二期会でそれぞれ上演機会があるとのことなので、どちらか一方だけでも是非行きたいところです…!
11/14 N響定期公演@東京芸術劇場(池袋)
こんばんは、とってぃです!
今日は、今シーズン3回目となるN響の定期公演に行ってきました!
指揮が次期首席指揮者のルイージ氏の予定だったのが、入国後の待機スケジュールの関係で急遽沼尻さんに変更となりました。
(ルイージ氏は今月のB・Cプログラムには登場するので、Aプロの会員の私にとっては少し残念です…。)
沼尻さんは早くも今シーズン2回目の登場で、前回よりも更にN響との息が合っていたように思えます。
前半はまず「魔弾の射手」序曲で、オペラ指揮者としての豊富な経験を生かして安定した演奏を披露した後、アレッサンドロ・タヴェルナ氏を迎えてのリストのピアノ協奏曲第2番の演奏でした。
リストのコンチェルトは1番が有名ですが、2番は1番よりもオケとの協調性が重視された曲調となっているのが新鮮な発見でした。
タヴェルナ氏もそのことを意識してか、あまり主張しすぎることなく、綺麗で正確な音を並べることでN響との緻密なアンサンブルを聴かせてくれました。
そして後半のメインはフランツ・シュミットの交響曲第2番。
あまり演奏されることがなく、私自身も聴くのが初めての曲でしたが、大編成でかつ難解な曲のため、沼尻さんが曲を変更することなく振ってくれたことがまずは驚きです。
曲の印象としてはリヒャルト・シュトラウスの感じに非常に似ていて、流石のN響のアンサンブル力を生かして、いわゆる「美爆音」のシャワーをこれでもかとばかりに浴びせてくれました。ただ曲の起伏が少ないのと、同じようなフレーズが何度も繰り返される(気のせいでしょうか?)ために少し眠くなってしまいました…。
さて、来週の日曜はいよいよ新国で「マイスタージンガー」です。休憩を含めて5時間半の長丁場となりますが、果たして乗り切れるか…?
10/17 N響定期公演@東京芸術劇場(池袋)
こんばんは、とってぃです!
今日は、N響定期公演の今シーズン2回目に行ってきました!
指揮者は御年94歳(!)のブロムシュテットさんで、来日してくれるか心配でしたが無事に出演してくださいました!
なお、ほぼ毎年のようにN響に出演しているブロムシュテットさんですが、私自身彼の指揮で演奏を聴くのはこれが初めてです。
なお、2週間の隔離期間を経ずに特別措置での来日だったからか、政府からの指導でディスタンスを充分にとるため指揮者とソリストが先に入場し、その後から弦楽器奏者が入ってくるという、異例の形が採られていました。
そんな94歳の巨匠、椅子にも座らず約2時間のプログラムを振り切るというだけでも凄かったのですが、演奏の方も非常に素晴らしかったです!
さて前半は、レオニダス・カヴァコスさんをソリストに迎えてのブラームスのヴァイオリン協奏曲。
彼は情熱あふれる演奏スタイルで会場全体を魅了させつつ、しっかりとオケとコミュニケーションをとり、オケも彼のグイグイと引っ張る演奏に寄り添うことで、息がぴったりでクオリティの高いコンチェルトを聴くことができました!
巨匠も、カヴァコスさんの持ち味を引き出しつつ、オケ全体にシックで丁寧な響きを求めることでブラームスらしさを最大限に高めていました。
そして何より出色の出来だったのが、後半のニールセンの交響曲第5番。
第一楽章ではクラリネットや小太鼓などN響の奏者たちが次々と難しいソロを決めてカオスな情景を作り出したと思えば、そこから抜け出した瞬間のtuttiの響きは何とも言えない感動的なものになっていました。
第二楽章でも、各パートが引き締まったアンサンブルでフーガを作り出し、やがて訪れたコーダでは再び神聖な和音がホール中に響き渡りました。
調性やリズムが一定ではなく、演奏する側と聴く側双方にとって難解な曲が、巨匠の熟練の解釈とN響の演奏技術で明快かつ美しく仕上がって提示され、とても印象に残る名演だったように思えます。
演奏後は、N響の定期公演では珍しく指揮者単独でのカーテンコールが2度も起こり、大盛況となっていました。
さて次回の定期公演は11月、いよいよ次期首席指揮者のルイージ氏が登場です!
10/3「チェネレントラ」@新国立劇場
こんばんは、とってぃです!
今日は、新国立劇場の2021/2022シーズン開幕公演となる、ロッシーニ作曲「チェネレントラ」を鑑賞しに行ってきました!
このオペラのストーリーの題材は誰もが知っているシンデレラですが、継母の代わりに継父が出てきたり、魔法やかぼちゃの馬車は出てこなかったりしたりと、おとぎ話とは異なる点もいくつかあります。
そんなチェネレントラの感想ですが…
何といっても、歌手の皆さんが素晴らしかったです!
主人公アンジェリーナの脇園彩さんと、王子ドン・ラミーロ役のルネ・バルベラさんは、昨年の「セビリアの理髪師」でも共演していて、その時も素晴らしかった記憶があるのですが、今回も期待を裏切らない出来栄えを披露してくれました。
脇園さんはその持ち前のよく通る声に加え、この演目ならではの細かいアジリタを次々と完璧に決めて、圧倒的な歌唱を聴かせていました。
バルベラさんも、その開放的で太い歌声を遺憾なく発揮し、2幕のアリアではあまりの素晴らしさに拍手が鳴りやまず、何とアンコールを歌ってくれるというサプライズがありました。(新国では初めて経験しました…)
その他、継父ドン・マニフィコにはイタリアの名ブッフォであるアレッサンドロ・コルベッリが出てきてベテランならではの熟練の技を披露してくれるなど、全体的に歌手のレベルは高いものを感じました。
オケを指揮するのは、当初予定されていたマウリツィオ・ベニーニさんに代わる城谷正博さんで、オーソドックスなタクトさばきながらも、オケとキャスト陣をしっかりとまとめ上げ、完成度の高い音楽に仕上げてくれました。
また、新国立劇場合唱団による合唱は毎度のことながら迫力と正確さを伴った完成度の高いものでした。
粟國淳さんが担当した演出については、黙役や合唱による細かい演技、カラフルな照明や多彩な映像などを活用して、視覚的には楽しいものとなり、休憩を入れて3時間を超えるオペラが退屈にならず、むしろあっという間に感じられました。
ただ、物語の舞台を映画の撮影スタジオに置き換え、チェネレントラを劇中劇として扱うという演出の内容については、わざわざ置き換えを行う必然性が伝わって来ず、また歌詞と演出の中身の齟齬がかなりあったせいか、置き換え後の世界で何が行われているのかが分かりづらいと感じました…。
会場は緊急事態宣言明けということもあってか、ほぼ満員の入りで、活気に満ち溢れていました!
今シーズンも新国のラインアップ、特に新制作の上演には期待していきたいと思います。
9/26 N響定期公演@東京芸術劇場(池袋)
こんばんは、とってぃです!
今日はN響の定期公演に、今シーズン初めて行ってきました!
以前ご報告した通り、今シーズンはAプロの定期会員に初めてなったのですが、今回がその第一回目の公演でした!
指揮は沼尻さん。意外にもN響の定期公演初登場とのことです。
前半はモーツァルトのクラリネット協奏曲。当初予定されていたオッテンザマーさんがキャンセルとなり、代役で首席奏者の伊藤圭さんがソリストを務めました。
伊藤さんは「バセットクラリネット」という、この曲が書かれた当時の楽器を使っての演奏で、古楽器ならではの落ち着いた音色を響かせつつ、細かい指さばきからゆったりとしたメロディまで、巧みで自在な演奏を聴かせてくれました。
(これがオッテンザマーだったら…という思いも同時に駆け巡っていましたが…笑)
オケもまとまりのある伴奏で伊藤さんを盛り立てていて、個人的にも聴いたことのあるフレーズが次々と出てきて楽しむことができました。
そして後半、マラ1「巨人」の演奏。
コロナ禍になってからは初めてのマーラーの演奏ということで、ホルン7本をはじめとする大編成はやはり壮観でした。
内容としては、あまりテンポを動かさず堅実な演奏に終始していた印象ですが、さすがN響というアンサンブルの良さで、息の合った質の高い演奏だったと思います。
沼尻さんもその丁寧かつ情感のこもった指揮でN響をぐいぐい引っ張っていました。
特に1階席で聴いていたということもあり、1・4楽章のクライマックスに至って金管や打楽器が加わった時の音の迫力は圧倒されるものがありました。
全体を通じて、Aプロ定期初回を飾るにふさわしい、堅実ながら華やかな演奏会だったと思います。
来月はいよいよブロムシュテット翁の登場が予定されていますが、無事に来日してくれることを心から祈るばかりです…。